2017年9月2日土曜日

航海日誌 9月2日(2017)

航海日誌 9月2日(2017)


みなさんこんにちは、キコです。

9月2日は今シーズン初トライ、北マーレ環礁&バアア環礁で潜る、ハニファルベイ「マンタサイクロン採餌」を狙う企画週でした。

BKSのハニファル狙いはこの週と、9月末から始まるグランドノース3週ツアーのみなので、数少ない挑戦に予定を合わせて乗船してくれたお客様達に加えて、シンガポールからのお客様12人様と一緒に、大所帯のソレイユ2号運航でした。

保護区を監督しているハニファルレンジャーや、バアア環礁にあるダイビングセンターが発信する情報によると、今シーズンはハニファル当たり年の模様。

私たちもそこに参加したいと気持ちは上昇気流なのですが、お客様到着日の朝から強風&豪雨。120km以上の環礁移動ができるのかどうか、船が進まなければ環礁移動断念、航路の大幅変更もやむなしと考えてしまうほどの強風でした。

翌朝のダイビング初日、チェックダイビングをスモールマギリ、2本目はフィンガーポイントまで北上します。

程よいインカレントで、雨季には珍しい透明度25m超え。

このポイントで高確率で会えるマダラトビエイ15枚編隊も登場です。

風は強いながらも、時間はかかるけど今なら環礁移動できそうだということで、3本目のダイビングをとばしてバアア環礁渡りを決行!22時頃に無事にソネバフシ沖に停泊できました。







ハニファルベイでは現在、リゾートとサファリが日替わりでスノーケルスイムにアプローチしてよいという取り決めになっています。

2日目の月曜日はサファリの日。

近くでダイビングを3本しながら、マンタがハニファルベイに来るタイミングを窺います。

1本目はネリヴァル、砂地でマンタ2枚がホバリング。透明度はさほど悪くなく、シルエットもクッキリ(^_-)

2本目はダラヴァンドゥでクリーニングのマンタ狙い。

主役はお留守だったので、クマザサ・アジの光り物とマダラエイ、皆それぞれマクロでまったりダイビングです。

3本目はキハドゥ。オーバーハングとリーフの裂け目に光り物やフエダイ系がよく集まります。






午後からハニファルベイが騒がしくなり、5・6隻の船が集まっています。

数十枚と来ても、あまり定着はせずにすぐ散ってしまう様子。

アスラムとイッセイにチェックへ行ってもらいますが、単体がちらほら。粘りたいけど西風が強くて船揺れが厳しく、また水曜日に来るサファリの日のチャンスを窺うことにしましょう。

夕方たっぷり時間ができたので、ローカル島にお散歩に出かけました。

この週はイードホリデーとちょうど重なっていたので、ボドゥ・ベルの演奏が催されていました。こういう文化に触れるのも旅の楽しみですね(^_-)




3日目、風がどんどん強くなっています。予報では25mphを超えている(>_<)

1本目は、バアア環礁の中でも潮あたりが良くて魚影が楽しめるドンファンへ。

水面休息時間にマンタチェックに出ますが、午前中は単体のみ。

マンタの可能性があるディグで2本目のダイビングです。

ボトムのオーバーハング沿いにはスカテンがいーっぱい。

根に沿ってカスミの群れと戯れながらトップに上がって来ると、モビュラー15枚編隊がゆっくり通り過ぎて行きました(^ ^)

急いで本船に戻って、アスラムとイッセイにマンタチェックへ行ってもらいます。

「マンタ出てるって!」という情報とほぼ時間差なく出たのですが、ついた時にはすでに散り散り(>_<) マンタくん、もう少しゆっくり出ておくれ〜






明日までサファリはハニファルを使うことができないので、3本目はラアア環礁に足を伸ばして、ヴァドゥにて。

透明度5m少ししかないぶん、群れがダイバーという異物を気にすることなく突っ込んで来る感覚。

イソマグロの尻尾を掴めそうなくらい近い。

ヴァドゥといえば、先々シーズンのグランドノースで初めて見て、先シーズンの北4環礁ツアーでも観察した「白い」フエヤッコダイ。

越年して元気に泳いでくれているかなと期待していましたが、今年は発見できずでした。

珍しい生物が見れたときは、後で何か良いことありそうな気持ちになりますよね。またどこかで会えるといいな(^ ^)




4日目の水曜日、朝から雲が重い(^_^;) 今日はハニファルにカムバックなので、少しでも晴れ間を望みたい!

1本目はコッテファル、通称アネモネガーデン。

ここはイエローバックフュージラーの魚影が濃く、ダイバーが360°黄色に包まれます。

コガネシマアジ、ヨスジフエダイも集中しています。ラアア環礁に来たときはよくここで潜りますが、リピートしたくなる根です。

2本目は、プランクトンが溜まる東沖のアウトサイドウォールにて。

棚上から沖出しまで全員でマンタを探しますが、このときは会えず。

ジャック、フュージラー、ブラックピラミッド、ムレハタタテダイなどの群れを観察。











では本番、バアア環礁に向けて南下です。

待ち望んでいた晴れ間が出て、日焼けをしながら水面休息(^ ^) 水面からマンタを探しながら、ハニファルに向かいます。

18時のハニファルクローズまでにクリーニングのマンタを狙おうとドーニを出して、もうすぐポイント着というときに大ハプニングが。

ドーニのプロペラシャフトが折れた!

完全に動力を失って、波に揺られるまま…(>_<)

急いで本船に迎えに来てもらって、本船に牽引されながら停泊場所に戻ります。

3本目のダイビングのためにダラヴァンドゥのドーニを急遽来てもらいました。みんなのタンク諸々をレンタルドーニに積み替えていると、天気が激変。

ストームの中に入ってしまいました。

なんというタイミング(>_<) しばらく待ちましたが、豪雨強風と視界不良が軽減せず、マンタサーチとダイビングは断念(>_<)








ダイビングができない長い夜は…宴会だ!

ということで、みんなでラムコークで乾杯!この夜はお客様の誕生日でもありました。

◯◯歳おめでとうございます!(^ ^)

ハニファルチャンス日でしたが、安全第一という理由でエントリーできなくなってしまいましたが、

「こんな経験しようと思ってもできないよ」

というみなさんの前向きな気持ちが本当にありがたく感じた1日でした。深謝です!

クルーたちはこの日は夜通し水に入って、シャフトとプロペラを取り外す作業にかかっていました。本当にお疲れさま!



5日目、早朝から強風雷雨警報が北部環礁に出ていて、バアア環礁も例外ではなく、近隣のリゾートはボートキャンセル。

ハニファルレンジャーからも高波が危ないから来ない方がいいと注意喚起されるような天候です。

少しでも風と波がプロテクトできてかつ、マンタが現れるところを探すのだ!\(^-^ )

今日もレンタルドーニを使って、1本目はダラヴァンドゥのクリーニングエリア。

900diveのお祝いにマンタが花を添えてくてました(^ ^) 集合写真の笑顔が素敵(^_-)

2本目はドンファン。

2本続けては会えませんでしたが、ナースシャーク、カメ、ナポちゃんを見てまったりダイビング(^_-)

午後からは再び強風雷雨警報が出て、夜中の2時まで悪天が続くという予報。

クローズの時間ギリギリまでマンタチェックしたかったのですが、少しでもマーレに近づくために移動開始です。

実は、水曜夜の悪天候のあとから、バアア環礁⇄マーレ間の定期サプライ便が運航見合わせになっているとのこと。

ドーニを牽引しながら120kmの環礁移動ができるのか…緊張の夜になりました。








風が少しでも止むのを待って、夜中3時に環礁移動開始。

北マーレ環礁北端の到着が10時でした。兎にも角にも無事に渡れて良かった…。

ここでマーレから来たダイビングドーニと合流。

なんだか救世主が来たように思えてきた…

1本目はチャネルリーフを潜ります。

流れとうねりがありましたがコーナーで粘っていると、イエローバックとクマザサの群れ、マダラトビエイ8枚編隊あり(^_-)

2本目はナシモ、ブルーケーブ。

淡いブルーと蛍光黄色のソフトコーラルが目の保養ですね。

ヒメイトマキエイも登場。天気も右肩上がりに良くなってきました。

最終ダイビングは、ナイトダイビングのフィッシュタンク。

デイタイムにはウジャウジャいるスティングレイが、日が暮れるといなくなるとは知らなかった!(^_^;) ということで完全マクロのナイトダイビング。こういうダイビングもたまにやると新鮮?(笑)










怒涛の6日間のダイビングが終わって、最終日はドピーカン(笑)

悪天候もドーニの故障もダイビングも、きっと忘れることはない濃すぎる1週間でした。

申し訳ない気持ちと、ありがとうでは言い尽くせないくらい、お客様の優しさに助けられた1週間でした。

本当にどうもありがとうございました。

ドーニのプロペラシャフトは、2日間のドックで完全復活。

力及ばず、ぐるぐるマンタならずでしたが、ハニファルリベンジはまだまだ続く。

万全で次回挑みます\(^-^ ) みなさんが再び狙いに来てくれることをお待ちしております!

ご乗船ありがとうございました!



《今週の記念》
マッスン、お誕生日おめでとうございます!
圭一さん、900diveおめでとうございます!

《写真のご提供》
とくさん、まりこさん、マッスン